スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

☆ココハナ2012年12月号 アシガール第十二戦☆

アシガール12-1




  「ぐへぇ!!

あやめのするどい手剣が唯の咽下にビシッと決まった

あやめ 「人が・・・っ 命がけで御膳立てしてやったというのにっ
      『急に怖くなっちゃった』って何だい そりゃ!!」

  「・・・だって―――あのお布団見たらどうしたらいいのかわかんなくなって・・・」

あやめ 「あんたはどうもしなくていいんだよ! だまって帯を解いて身を任せりゃ
     若君様の方でやるこたやってくださるのさ!!」

  「うぎゃ――― その言い方 やめて下さい!マジで!!」

あやめ 「この大たわけ! 何のために行ったかわかりゃしない!」

  「ごめんなさ―――い」

あやめ 「まあでも 若君様にはまんざらその気がないわけじゃなかったんだねェ・・・」

     あやめ;((それには正直たまげたけどさ))

あやめ 「・・・あんた 若君様のお側にいたいんだったらなにも男のふりをして足軽なぞなるより
     家臣の誰かに取り入って養女にしてもらって 側室になる方が早いんじゃないかい?」

アシガール12-3

  「あ――でも それじゃダメだ! 戦の時 若君の近くにいなきゃ意味ないじゃん
    お城の中にいたら守れないからね」

あやめ 「ふうん あんた本当に変わってるねェ・・・ ますます気に入ったよ
     ・・・そうさね 戦の時 若君のお近くにいたければ 
     やはり 天野家に仕官するのが一番だろうね」

  「天野・・・って ちょくちょく耳にするような」

あやめ 「そりゃそうさ 天野家といえば 代々羽木家に仕える重臣中の重臣
     天野信茂様は先代のお殿様からの重臣で若君の守役でもあるし
     息子の信近様は今のお殿様の側近 孫の小平太様は若君の近習
     ほれ 夕べあんたを案内したあの方だよ」

アシガール12-4

  「わかった とにかく 天野って人を見つけて雇ってもらえばいいんだね」

あやめ 「・・・いや そう容易いことではないぞ」

  「それよりあやめさん ひとつ聞きたいことがあるんだけど・・・
     若君様に そ・・・側室っているの?」

あやめ 「いないよ 少なくとも城内に正式な側室はお持ちじゃないよ」

  「 シャッ シャッ 」 と唯はガッツポーズをする

あやめ 「何だいそれは・・・・

     お城へ呼ぶほどお気に召す女子(おなご)は まだいないんだろうよ
     まわりの人々は早く側女(そばめ)を持って跡継ぎの男子をと望んでいるんだろうけどさ」

  「・・・・・え こっ子供ォ!? そんなっ 早すぎでしょー!!」

あやめ 「早すぎるものか 若君は今年十八におなりなんだから」

  「え~~~ そんなもんなの~~~


     ――――それじゃ いろいろありがとう あやめさん」

あやめ 「城下の市場の北に『一笠座』っていううちの猿楽小屋があるから 
     何かあったらいつでもおいでな」



翌朝 若君のほうは・・・

アシガール12-5

若君 「小平太」

小平太「はっ」

若君 「夕べの 鐘ヶ江の娘だが 気が向けば城へ参れ と伝えさせよ」

小平太「は・・・? 気が向けば・・・でござりまするか?」

アシガール12-6

小平太「はっ・・・はあ」

近習1「これは目出度いのう 小平太」

小平太「・・・・・・・」

近習1「おぬしの親父 天野のご老体がさぞお喜びになろう
    『生きているうちに若君のお子を見たい』が口ぐせじゃからの
   ―――だが あの方はまだまだ長生きしそうじゃ」

小平太「わからぬ」

近習1「どうした 小平太? 何がじゃ?」

小平太「若君の女の好み・・・ いや 何でもない」



家臣 「若君 忠清様 御出立じゃ!! 勝どきをあげよ!!」

足軽達えいっえいっおお―――!!

アシガール12-7

     唯;((もんのすごい もったいないことした あんなチャンス2度とないかもしれないのに
     よし!! 次は絶対だまって帯を解いて身をまかせる!!」

じい 「いや いや いや みなの衆  上々の首尾ご苦労でござった」

家臣 「これは 天野様」

じい 「いや あっぱれじゃ これほど あっと言う間もなく勝敗が決するとは
    あっぱれじゃが おぬしら ちと年寄りへの思いやりが足りぬ」

家臣 「は? と申されますと?」

じい 「少しはわしのために 敵を残しておくものじゃ」

家臣 「また そのようなことを」

     唯;((・・・・・そーだった あの時のあっぱれじじいが天野様だったんだった
      てことは あれが 若君の守役のじいか・・・))

  「天野様!!」

じい 「ん?」

  「一生のお願いですから 私を天野家で雇って下さい! ねっ!
    そして お孫さんの小平太様のところの足軽にならせて下さい!
    どうしても戦の時 若君様の近くにいたいんですよ! そして守りたいんです!」

家臣 「このっ 小童(こわっぱ)! だまって聞いておればべらべらと
    勝手なことほざきおって! 無礼なっ・・・!!」

じい 「まあ よい よい その心がけ あっぱれなり
    若君をお守りする と申したな」

  「はい!」

アシガール12-8

  「う・・・うお~~~ ビビった~~~」 唯は腰がぬけてしまった

じい 「あきらめろ 小僧  2,3年腕を磨いて出直すことじゃ 
    お前のために言うておる その腕では戦に出ればまず真っ先に死ぬわい」

じいはそう言って 馬にまたがり家臣とともに行ってしまう―――

     唯;((さ・・・さすが若君のじい  ただの小っさいじーちゃんじゃなかった――
      でも ここでじいを取り逃したら打つ手がなくなる
      あきらめるわけにはいかないんです!))

アシガール12-9

家臣 「くどいぞ 小僧! これ以上つきまとえばただではおかん!!」

じい 「待て!  お前っ・・・徒(かち)で追うて来たのかっ」

  「は? かち?」

じい 「ふ――――む こりゃ たまげたわい  よし小僧
    お前 千原家の足軽 悪丸とかけくらべをせい」

  「かけくらべって・・・ かけっこですね」

じい 「もし悪丸に勝てば お前の願い聞き入れてやろう」

  「ホントですか!? やるやる やります!!」

     唯;((やった―――― こりゃ もらったぜ!!))

【第十三戦へ続く・・・】
スポンサーサイト
amazon
admax
プロフィール

まさみん

Author:まさみん
当ブログ画像の複製・転載は禁じます。(ここからの拡散を防ぐために・・・)

カレンダー
01 | 2015/02 | 03
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
最新記事
カテゴリ
最新コメント
月別アーカイブ
他のブログ
ポチポチッとお願いします

FC2Blog Ranking

ご訪問者数
RSSリンクの表示
検索フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。