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☆ココハナ2014年6月号 アシガール第二十九戦☆

アシガール29-1





じい 「これは小平太が十三の歳に仕立てた肩衣じゃが そこそこ似合うておるぞ 唯之助」


アシガール29-2


じい 「よいよい それより唯之助 殿の御前ではくれぐれも粗相のないようにの」

  「はーい」

     唯;((私は今回のお手柄で 本丸のお殿様の前でお言葉をいただけるそうで
       何かしらのご褒美もいただけるかもしれない
       大きなつづらか小さなつづらかと聞かれたら 小さなつづらを選ぶ  シャッ))

じい 「教えたとおりにご挨拶申し上げるのじゃぞ」



お殿様の本丸御殿にて――

家臣 「殿 お馬番足軽の唯之助が参っております」


アシガール29-3


  「ははっ」

     唯;((あ  若君いる))

  「お殿様 お目通り叶いまして きゅーちゃくしごくに存じまする」

     若君;((間違えた))

  「皆々様にも きゅーちゃくしごくに存じまする」

     信近;((間違えたくせに 二度も言いおった))

殿  「ハハハ 唯之助 面白いやつじゃ」

  「ははっ」

殿  「身命をなげうって忠清の命を守った此度の働き まことにあっぱれである
    褒美としてそちに苗字を許してやろう」

  「?」

殿  「聞く所によると馬にも勝るほど早く走るそうじゃの 今日より 林勝馬 と名乗るがよい」

信近 「殿 勝馬はわかりまするが 林とは何故にござりまする?」

若君 「・・・・・・・・・」

殿  「早い足 早足 はやしで林じゃ!」

家臣1「おお なるほど!」

家臣2「これはまたうまいことを さすがでござる」

殿  「へ? 名前…? 私の名前が今日から…林 勝馬!?」

家臣1「これ! 殿に御礼を申し上げぬか!」


アシガール29-4


若君 「ぶっ よかったの 勝馬」

     唯;((ええ―――! 早速新しい名前で呼ばれた―――!(若君 今 吹いた…) ))

殿  「さらに 忠清の所望で お馬番役から警固番役に取り立ててつかわす
    今後は忠清の屋敷内の警固に当たれ」

信近 「あいや 殿 お待ち下され 警固番は万一の時 若君をお守りせねばならぬお役目
    されど こやつは足だけは早いものの 刀や槍は握り方さえ知りません
    加えてどうやら知恵も足りませぬ
    唯之助は ただ今わが屋敷にて起き臥しておりますが 今しばらくわが屋敷に与りまして
    修業させお役に立てるように鍛えまする」

殿  「それがよい 天野家は三代みな武芸に秀でた家柄じゃ」

信近 「おまかせあれ」

殿  「しっかり励めよ唯之助いや勝馬」

  「・・・はあ」

     唯;((よくわからんけど なんかマズいことになったような
       若君・・・『あちゃー』って顔してる))

殿  「よし では下がれ」

  「は・・・」

     唯;((ご褒美は女子高生にはあまりに男くさい名前だけで どうやら修業が始まるらしい))




翌朝 寝ている唯の部屋の襖がいきなりガラッと開いた

小平太「唯之助! 起きろ!!」

  「え――― ノックぐらいしてくださ――い」

小平太「たわけ! 寝惚けるな!! さっさと着替えて庭へ出よ!
    父上の命(めい)でお前のために早う起きたのじゃ!」

お互い木刀を持ち小平太と向かい合う唯

小平太「どこからでもよい 打ってこい」

  「え――― 無理ですよ―― やったことないのにー」

小平太「恐れるな わしの方からは決して打ち込まぬ」

  「え 本当ですか? 絶対ですよ」

きええええ! と小平太へと木刀を振り下ろすも スッとかわされ 
もう一回挑もうと振り返った唯だが 小平太の木刀が唯の頭にゴッと決まった

  「いいいいいいいい ひどい―― 打ち込まないって言ったじゃないスか――」

小平太「お前が本気でやらぬからじゃ!」

  「本気ですよ――」

小平太「・・・・話にならぬ まずは素振りからじゃ 一日 腕が上がらぬまで振り続けよ
    誰も見ておらぬでも怠けるなよ 怠ければめしはぬきじゃ」

  「ひ―――」


アシガール29-5


     唯;((うう―― どーしてこんなことになるの 手柄を立てて
      今度は若君とずっと一緒に居られるものと思っていたのに・・・))

  「お」

     唯;((気が付けば 誰も見てないじゃん  やってられませんて))


唯は稽古をサボって若君のところへ行った

若君 「唯之助 大変そうじゃの」

  「若君様ー 天野の三人組が――」

若君 「すまぬ・・・わしも まさかこうなるとは思わなかった」

  「出世したのに 今までで一番大変です――」

若君 「・・・・・ 思うに いっそのこと 女子(おなご)であると明らかにして
    奥で暮らすが楽ではないか?」


アシガール29-6


  「若君・・・」

     唯;((ななななんか 若君が戻って来てから両思いって感じがするんだけど――))

  「あ・・・でも女だったら 戦の時ついて行けないですからねー」

若君 「・・・・・・・ そうか」


そのとき 若君を呼ぶ声が聞こえた

  「ギャッ 小平太!!」

唯は脱兎のごとく逃げ出す

若君 「唯 明日も参れよ 馬で遠乗りに出よう」

  「はい!!」

     唯;((デートだ デートだ――!! わ―――い!!))

家臣 「若君 こちらでしたか 姫よりお文が届いております」

若君 「姫・・・?」

今の話が聞こえて唯はその場にかくれる

家臣 「鐘ヶ江の姫でござる! まさか若君はご自分がご側室を持たれておることをお忘れか?」

若君 「あ・・・ いや まさか 忘れてはおらぬ」

     小平太;((忘れておられたの))

     家臣;((きれいさっぱりお忘れじゃ))

     唯;((そーだった――! 奥にはすでにあやつが居るじゃん!
      いろいろ大変だったからすっかり忘れてた!))

小平太「若君 差し出がましいことを申しますが このままではいけません
    鐘ヶ江の姫のもとへ参られませ お気の毒でござりましょう
    若君のお行方がわからぬ間 あのお方もそれは案じておられました
    一度は無事なお姿をお見せなされませ」

若君 「・・・・・・・ 確かにそうじゃの すまぬことをした・・・ では今宵参る そう伝えよ」

家臣 「はっ かしこまりました」

     唯;((ええ――!! うそっ 行くの!?))

家臣 「では 夕餉の膳を運ばせましょう」

若君 「ああ」

     唯;((わ…若君はっ 明日私とデートなのに 今夜は鐘ヶ江の所にいくのか!?))

【第三十戦へ続く・・・】
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