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☆ココハナ2013年10月号 アシガール第二十一戦☆

アシガール21-1





夜になって 厩のワラの中で目覚めた唯がむくっと起き上がる


  「んん?  えーもう夜じゃん  ?・・・・いつの間に寝込んじゃったの?」

頭をポリポリとかきつつ ボーっとしていたが・・・

  「あ・・・ あああああ そーだった!!」

     唯;((若君が危ない!))

馬番組頭「! こらー唯之助! お前今日は厩の掃除を怠けたな」

  「あ――すみませーん  そんなことより吉田城ってとっちに行くんですか?」

馬番組頭「吉田城?」

馬番1「なんじゃその言い草は」

馬番組頭「吉田城は門を出て東へまっすぐ 野見原を越えておよそ十里じゃ」

  「十里  シャッ! 楽勝!!」

馬番組頭「こら どこへ行く! 厩の掃除は?」

  「あ―――すみませーん」

馬番1「なめまくっておりますな」

     唯;((恐ろしい予感がする あいつら絶対何か企んでる! 
      きっと吉田城で若君の命を狙うつもりだ!  
      若君様ー!! どうかっ どうか無事でいてください!!))





如古坊「成之様」

成之 「どうした 如古坊」

如古坊「あの唯之助という足軽 思うたとおり吉田城へ向かって走って行きましたが
   このまま行かせてもよろしいので?」

成之 「ふん かまわぬ 今さら追うてもどうせ手遅れじゃ クク
    手筈どおりゆけばもう事は成っておる頃 忠清はすでに亡き者であろうよ」

如古坊「ですが唯之助が我らのことを話せば ちとまずいことになりませぬか?」

成之 「案ずるな わが父上様――羽木家の殿には男児は二人しかおらぬ
    忠清が死ねば家督をつぐのは この成之しかおらぬのじゃ
    楽して待てば 羽木家はこの膝に落ちてくるというもの」

如古坊「しかし そう手筈どおりいきますかな?」

成之 「馬鹿め 私に手ぬかりがあるものか この日のために以前から準備をしておったのじゃ」

アシガール21-5




一方、吉田城へ向かっていた唯は・・・・・

  「ハッ ハッ ゼィ ゼィ  こんなに遠いはずないのに・・・
    もしかして・・・ 十里って10キロじゃないの?
 
    あっ あれだ―― でも・・・なんか様子がヘンだぞ・・・」


前方に見えるお城が何やら ワーワー と騒がしい様子



門番 「待て!! 何者じゃ!!  おっ 唯之助 お前か」

  「 ハァ ハァ  あの・・・ な・・・何かあったんですか?」

門番 「うむ それが・・・ 若君が・・・何者かの矢を受けて・・・深傷(ふかで)を負われた」

  「え―――!? ふっ・・・ふかでって・・・いったい何があったの? ひどいの!?」

門番 「それはまだわからぬが・・・若君様は無事 城内へ入られ
    和議のために奥玄関へ向かわれていた時 屋根の上から曲者が矢をはなったのじゃ」


アシガール21-2



門番 「今は医師の宗庵殿が診ておられるが 居合わせた者の話では
    矢は若君の心の臓にあたったようだと・・・  おそらく・・・もう」

  「そんなっ・・・」

門番 「だが 城の警備は万全であった 高山の剣客など断じて入れはせぬ!」

     唯;((うそ! そんなのダメ! 絶対! どーしたらいいの!?))

がっくりと地面に膝をついた唯・・・ ふと夜空を見上げると――――

  「  」




吉田城内 傷の手当を受けた若君の前で

宗庵 「矢は心の臓をはずれております」

じい 「そっ それで!?」

宗庵 「されど・・・お体の中はすでに相当の血溜まり お脈も弱い・・・
    もはや 手の施しようもござりませぬ おそらく・・・夜明けまではもたれまいかと・・・」

小平太「何じゃと!?」

家来 「若君様!!」

じい 「何を申すか! このっ・・・このっ・・・ 腐れやぶ医者めが!! ええい斬る!!」

宗庵 「ひええええええ!」

小平太「お止めくだされ お祖父さま!!」

家来 「天野様! お刀をお納め下さい!!」



じい 「若君・・・ じいはどこまでもお供いたしまする・・・じいはお側を離れませぬ・・・」

アシガール21-6

  「ごめんネ じい」

側の布団で横になっている若君を見て・・・・
     
  「うわああああ! 若君! うそ 顔がっ・・・まっ白!! 遅かったの!?
    やだ―――!! 死なないでー!! お願い 目を開けてー!!」

若君に泣きながらすがりつく唯

若君 「これ・・・唯之助・・・  そこ・・・は痛い・・・」

  「わ―――!! ごめんなさい!!」

アシガール21-3

若君 「何・・・故・・・?」

  「今は説明してる時間がないんです! とにかく私の言うとおりにこれを抜いて!お願い!
    大丈夫です! 向こうには弟がいますから この手紙を弟の尊に渡して下さい!
    私を信じて! 絶対 助かります!」

若君 「ふ・・・ お前は・・・面白いの  これでよい・・・のか」

若君は懐剣を鞘から抜いた

  「はい・・・・・」

若君 「お前・・・は あの夜の・・・ふく・・・であろう」

  「は・・・はい 実は・・・そうです ごめんなさい・・・」

若君 「・・・・・ まことの名は・・・?」

  「唯です  速川 唯」

アシガール21-4

     唯;(( 尊へ  
          尊 お願い!
          若君を助けて!!
          若君をぜったいぜったい死なせないで!!
          お願い―――!! ))

【第二十二戦へ続く・・・】
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